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今から9年前

2004年 4月25日の桜舞い散る春、

たくさんの子犬が産まれました

その子供たちには

力強く芽吹く春の花々から名をもらいました

これまで

私もたくさんの犬たちと生きてきましたが

名前をすぐ付けずにいた子供たちは短命な気がしています

そのため

私は無理にでも名付けてしまう様にもなりました

今回は

そんな中の一匹、桜という雑種の犬のお話です



もうどれくらい経ったでしょうか・・・

桜は産まれてしばらくして

ジョルノという日本犬に鼻を咬まれて死にかける事件がありました

もちろんジョルノは私の家族なんですが少し気の強い子でもあります

桜はまだ小さく

じゃれていただけだったんですが

それがジョルノの癇に障ったのかガブリと一咬みです

鼻からは呼吸と共に血液が流れ

まだ両手に乗るほどのその小さな子犬は

まだ死ぬまいと必死に

それこそ必死に息を吐き出します

動物病院での手当が間に合ったおかげで一命を取り留め

何とか回復に向かいましたが後遺症として

鼻腔内に傷が残ってしまい

グーグーと鼻が鳴るようになってしまいました

何も知らないヒトが聴けばイビキのようにも聴こえます

可哀相にも思いましたが

見方を変えれば愛嬌のあるチャームポイントでもあります

実は

ミックスマスターという子もジョルノに鼻を咬まれた事があり

同じくグーグーと鼻を鳴らす特徴がありました



グーグーと鼻を鳴らせる犬が二匹・・・



『なにこの犬たちwwwww』



的な特徴を得て

たくさんのヒトから愛されました



やがて



桜も成長し

鼻を咬んだジョルノよりも大きくなり

時には

あの時の恨みとばかりに喰ってかかって行く時もありました

必要以上に吠えない物静かな子で

じっと静観しつつも

本当にリミットブレイクを迎えた時に怒る・・・・

そんな子です


毎日の散歩でも


手を私の膝の上にのせて何かを訴えたり

そっと私の横に寄り添って座って待ってくれていたりと

聞き分けのいい子に成長してくれました



そんな桜ですが


体調を崩して近くの動物病院へ検査へ向かいます

その結果

いくつかの病名候補は挙がるものの

きちんと特定するには難しい状態とわかり

私はすすめに従い

桜を入院させる事を決断します

元気になってくれる事を祈りながら・・・



次の日



出勤前に動物病院へ立ち寄り

桜の顔を見に行きます

治療の甲斐あってか昨日よりは元気そうでした

グーグー鳴る鼻に暖かい桜の身体です

今そばに居てくれる桜の身体が

こんなにもありがたいとは想いもしません

明日にはみんなのところへ連れて帰れるとの事なので

私はそのまま職場へと向かいます


そんな安堵した気持ちで仕事をしていた午後の事です

一本の電話が私の携帯電話に入ります



桜の入院する動物病院からです



まさかと思いつつも携帯をとり

獣医師の話を聞いてみます





『すぐに来てほしい』




まさかが本当になってしまったのかも知れません


私の上司は私に理解を示して下さる方で

桜の事でも優先して下さいと言っていただける方です

取敢えず身支度を済ませ

急いで桜のもとへと駆けつけます


いつも以上に長く感じる道路を走り

滑り込む様にして車を停めます



そこで見た桜は



文字で表現するのが苦しい程に弱っていて

本当に苦しそうに横たわっていました


唇は冷たく

瞬きもほとんどせず

手足は硬直し

何とか呼吸を保っていた状態です


私は


それまでの状況を説明してもらい

必要であれば手術をしなければならないと

決断を迫られる事になりました


麻酔のリスクがある事は私も何度も経験したことなので

桜の身体が麻酔に耐えれるかどうかは疑問ではあります

けれど

疑わしい患部を診てみない限りには

これからも生きられないと思い手術の提案を決断します

そして

動物病院では緊急手術の準備に入り

私はそのまま桜のそばで寄り添います


手を握り

身体を抱きしめ

懸命に私の声に応えようとする桜へ話しかけ


助かって欲しい


ただそれだけを願い身体を暖めます



そんな時



私が

桜を抱きしめて顔を離したときの事です

桜は


桜は小さく



わん!

わん!

わん!


普段は滅多に吠えないあの桜が吠えたのです

私には

私へ何かを応えてくれたような

でも

私へ怒っているような

そんな気がします


その後


呼吸が一拍置きになり身体が動かなくなります

すぐに呼吸装置に繋ぎます



けれど



もう

桜の心臓が

再び動き出すことはありませんでした


私は

人目をはばからず泣いています


心のどこかでは


携帯電話が鳴った時に覚悟していたのかも知れません

今までも何度も子供たちを見送ってきました

何となくわかっていたのかも知れません



けれども



本当につらい・・・

一緒に死んでしまいたい位につらい


泣きすぎて

頭は割れんばかりに頭痛が襲い

共に吐き気も襲いかかります

でも

桜は死ぬほどの苦しみを受けたのです


こんなものでは足りない


今は自分に罪を償う罰が欲しい気持ちです



もう


グーグーと鼻を鳴らす犬はいません

そっと寄り添ってくれる犬はいません

優しく手を膝の上にのせて応えてくれる犬はいません


桜の最期の時

私に吠えてくれたのは

私が来ることを待っていてくれた様な気がしてなりません

こんな私を

死ぬほど苦しみながら待ってくれていた気がするのです


唯一の救いは


桜の最期を看取ってあげられた事でしょうか・・・


これを書いている現在

書き始めたのは桜の亡くなった2月9日土曜日でしたが

今は日付が変わって2月10日日曜日になってしまいました


ごめん、桜


これからも想いだせるように2月9日中に書きたかったんだけど

涙が止まらなくて早くは書けなかったよ




なぁ、桜

俺たちに来世というものがあるのなら

次はもっともっと幸せな生をうけてな

少なくとも

納得できる一生を送れる、そんな生涯をね


愛してる

今でも

これからも

桜のたくさんの家族たちと同じく

これからも愛してるよ


だから


生まれ変わるその時まで

ゆっくりおやすみ

そして

たくさんの想い出をありがとう



桜よ

来世で逢おうな!


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【思いがけず閲覧してしまった方々へ】
楽しい記事では無い為に気分を害してしまった方へ
心よりお詫び申し上げます
私は今回の桜の一件を通じて
毎日の当たり前を
でも
当たり前のありがたさを少しでも表現したくて
もし
この記事を読んでしまったみなさんへ伝えたくて
敢えて書いています
暖かい身体でそばに居てくれる事、
言葉が通じずとも気持ちでわかり合える事、
そんな
当たり前の出来事をほんの少しでも
当たり前にしないでいられるといいな、そう想い書きました
覚悟はどれだけしても足りないものです
毎日が『これで最期かも』と思う位でちょうどいいのかも知れません
これは人、動物、全てに関して思います
こんな記事を読んでいただいた方が少しでも
ほんの少しでも後悔を減らせるよう、願います。

ありがとうございました


また

ネタがあれば記事を書きたいと思います

では、また!